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  • 2025-1-31
  • CATEGORY未分類

おなかの赤ちゃんのためのお口の環境づくり

こんにちは。
古河市上辺見の歯医者【長浜歯科医院】です。

妊娠中のおなかの赤ちゃんのためのお口の環境づくりについてご紹介します。

おなかの赤ちゃん

歯の解剖生理

  • Q.赤ちゃんの歯はいつからできるのですか?
     A.妊娠7週目頃から乳歯の芽がつくられ、永久歯も妊娠4か月頃にはでき始めます。
    • 2~4か月頃乳歯の歯胚(葉の芽)は、約7週目からでき始めます。
    • 5~7か月頃乳歯は4か月の後半から歯の石灰化(硬くなる)が始まります。
    • 〜お誕生乳歯が生える準備ができました。誕生頃より永久歯の石灰化が始まります。

食べ物・食べ方

  • Q.妊娠中に赤ちゃんの歯を丈夫にするには何を食べればいいのでしょうか?
     A.歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。
    カルシウム(ひじき、チーズ、しらすぼし)とリン(米、牛肉、豚肉、卵)は、歯の石灰化(成熟して固くなること)のための材料に、タンパク質(あじ、卵、牛乳、豆腐)は歯の基礎となり、ビタミンA(豚、レバー、ほうれん草、にんじん)は、歯の表面のエナメル質の土台となり、ビタミンC(ほうれん草、みかん、さつまいも)は、もう一層下の象牙質の土台となり、ビタミンD(バター、卵黄、牛乳)はカルシウムの代謝や石灰化の調節役となります。なお、現在の厚生労働省の食事摂取基準では、妊娠中はカルシウムの吸収率が高まることから、妊娠中に必要なカルシウムの1日の所要量は成人女性と同じ600~700mgです。

    ★歯に必要な栄養素★
    <歯の基礎をつくる>
    たんぱく質:あじ、卵、牛乳、豆腐
    <歯の石灰化を助ける>
    カルシウム:ひじき、チーズ、しらすぼし
    リン:米、牛肉、豚肉、卵
    <歯の表面のエナメル質をつくる>
    ビタミンA:豚、レバー、ほうれん草、にんじん
    <歯の象牙質を作る>
    ビタミンC:ほうれん草、みかん、さつまいも
    <カルシウムの代謝や石灰化に影響>
    ビタミンD:バター、卵黄、牛乳

  • Q.赤ちゃんの歯を丈夫にするために妊娠中に牛乳を飲むといいのでしょうか?
     A.丈夫な歯のためにはカルシウムは大切な栄養素です。中でも牛乳はカルシウムを多く含む食品です。カルシウムを牛乳から取るようにするとカロリーオーバーになることや、アレルギーを心配して妊娠中の牛乳摂取を控えるような動きもありますが、厚生労働省の調査では、妊娠後期の卵・乳製品の摂取量と出産後の赤ちゃんのアレルギー発症には、明確な関係はないとされています。一方、最近では子どものくる病が増えているという報告があり、日光を過度に避けることによるビタミンD不足が関係していると言われています。母子ともに、日光に当たらなくなり、日焼け止め製品が優秀になったからだそうですが、カルシウムの代謝に必要なビタミンDは食品からだけでなく、一日のうち少しでも太陽を浴びることも必要です。

  • Q.赤ちゃんの歯を丈夫にするためには、牛乳が飲めないお母さんは牛乳の代わりにどんなものを摂取すればよいでしょうか?
     A.牛乳のほかにカルシウムを多く含んだ食品として、とうふ、納豆、卵、魚(いわし、めざし、わかさぎ、海老など)がありますので、これらの食品を食べるようにしましょう。ただし、カルシウムに限らず、バランスよく食べること、適度の運動を行い妊娠中のストレスをためず、妊婦さんが健康であることが大切です。
     

歯みがき・むし歯予防

  • Q.私は、むし歯が多いです。赤ちゃんもむし歯になりやすいですか?
     A.むし歯になりやすい歯並びや、歯の質、唾液の性質など、遺伝的なものも確かにあります。それよりも、赤ちゃんが育つ環境に左右されることが多いものです。家庭での食事や飲み物の与え方、歯みがきなどの生活習慣が赤ちゃんのむし歯をつくります。またむし歯菌はお母さんから赤ちゃんに伝播することが多いですので、妊娠中におかあさんの食生活の習慣の見直しを行い、赤ちゃんが生まれてから困らないようにしましょう。また、妊娠中の歯周病も胎児への影響が報告されています。妊娠中でも歯科受診は可能ですので、安定期に歯科にて妊婦歯科健診を受け、むし歯や歯周病などがあれば早めに治療しておくことをおすすめします。



  • Q.妊婦中にキシリトールガムをかむと、赤ちゃんのむし歯予防になると聞いたことがありますが、本当でしょうか?
     A.むし歯菌はキシリトールを取り込んでもエネルギーにすることができないため、次第にむし歯菌の数は減少していきます。妊娠中にキシリトールガムを摂取した方が赤ちゃんのむし歯菌の感染率が低下したとする報告もあります。ただし、キシリトールはたくさん摂取すると腸内細菌のバランスをくずし、下痢をしやすくなります。同様に口腔細菌のバランスも変化し、耐性菌など新たな問題が起こる可能性があります。また、味覚形成の上から、甘党になるなどの指摘もあり、積極的利用を疑問視する意見もあります。まずはお母さんの口の中をきれいに保つことが重要です。


  • Q.つわりがひどくて歯みがきができません。どうしたらいいでしょう。
     A.食後ではなく、気分が落ち着いた時に歯みがきをしてみてください。また、口の奥に歯ブラシをいれると苦しい場合は、小さな歯ブラシを使用すると楽になります。それでもつらい時は、洗口液の使用も検討してください。つわりで吐き戻しがあった場合は、お口の中が胃液などで酸性に傾いています。うがいをするだけでも違います。レモンやオレンジなど酸性の物を好んで食べるようになった方もうがいはおススメです。                                  
  • Q.生まれてきた赤ちゃんが口の中の問題で悩まないように、今できることはなんですか?
     A.お母さんを含めた家族全員が、歯・口の健康に注意をはらい、お口の中をきれいに保つようにすることで、生まれてきた赤ちゃんもその一員に加わることができるでしょう。食べ物のだらだら食いをなくし、食後の歯ブラシの習慣も身につけて、規則正しい生活を送ることが大切です。あわせて、家族それぞれにあった歯ブラシの仕方をかかりつけ歯科医から学んで、新しい家族のためのお口の環境つくりをしておきましょう。

        

日本小児歯科学会https://www.jspd.or.jp/question/baby/

古河市上辺見【歯周病】なら長浜歯科医院