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- 2026-4-20
- CATEGORY歯周病
歯周病の再生治療とは?できる症例・できない症例の違いを解説

「歯がグラグラしてきた」「歯茎が下がってきた気がする」——そんな不安を抱えて来院される患者さまは、少なくありません。
歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)や歯肉が破壊されます。一度失われた歯周組織は、通常の治療だけでは元に戻りません。しかし近年、医療技術の進歩により、失われた歯周組織を再生させる「歯周組織再生療法」が可能になりました。
この記事では、日本歯周病学会認定医として、再生治療の仕組み・適応症例・成功率を高める5つの条件・治療後のメンテナンスの重要性まで、患者さまに知っておいていただきたい情報を丁寧に解説します。
「他院で抜歯と言われた」「まだ歯を残せる可能性はあるのか」と悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
📍 長浜歯科医院(茨城県古河市上辺見)
📞 0280-31-3570 / WEB予約はこちら
診療時間:月・火・水・金・土 8:30〜11:30 / 13:00〜16:30 ※木・日・祝は休診
歯周病の再生治療とは?仕組みをわかりやすく解説
再生治療。言葉だけ聞くと難しそうですが、考え方はシンプルです。
歯周病が進行すると、歯槽骨(歯を支える顎の骨)や歯根膜(歯と骨をつなぐ組織)が溶かされていきます。歯周組織再生療法とは、この失われた組織を特殊な薬剤や材料を使って再生・回復させる治療法です。従来の歯周病治療は、感染の原因物質を除去して治癒を促すものでした。すでに溶かされた骨の再生は難しいと考えられていましたが、現在では再生療法によって破壊された歯周組織の回復が可能になっています。

代表的な再生療法の種類
現在、臨床で使われている主な再生療法は3種類あります。
- エムドゲイン法:エナメル基質タンパク質を含むゲル状薬剤を患部に塗布し、歯周組織の再生を促します。世界40カ国以上で使用されており、100万症例以上の実績があります。外科手術が1回で済む点が特徴です。ただし、保険適用外(自由診療)となります。
- GTR法(Guided Tissue Regeneration):人工骨と特殊な膜(メンブレン)を使用して失われた歯周組織を再生させる方法です。広い範囲の再生を促せる点が強みで、保険適用となります。
- リグロス(トラフェルミン使用法):細胞成長因子を利用した再生療法です。患部に塗布することで歯肉や骨の再生を助けます。保険適用となりますが、適応できる症例が限られます。
費用の目安として、保険適用のGTR法・リグロスは1歯あたり3割負担で5,000〜10,000円程度、自由診療のエムドゲイン法は1歯あたり50,000〜100,000円程度が一般的です。複数の歯に治療が必要な場合は、その本数に応じて費用が増えます。詳細は担当医にご確認ください。
再生治療の効果は本当にある?正直にお伝えします
効果があるかどうか、率直に答えます。
再生治療には確かな効果が期待できます。ただし、「必ず再生する」わけではありません。歯周組織再生療法を受けても、歯周組織の回復が望めない場合があります。特に歯周病が進行して歯槽骨の大部分を失ってしまっている状態では、再生療法を行っても十分な効果が得られないことがあります。
期待できる効果としては、以下のものが挙げられます。
- 歯のぐらつきが落ち着く
- 下がった歯茎が自然な状態に近づく
- 歯周ポケットが浅くなり、歯磨きしやすくなる
- 歯の寿命を延ばせる可能性がある
- 抜歯を回避できる可能性がある
「他院で抜歯と言われた」という患者さまが来院されることがあります。実際に診査してみると、再生療法で歯を残せる可能性があるケースも存在します。一方で、どうしても保存が難しい歯もあります。正確な診断なしに「大丈夫です」とは言えません。まずは精密な検査を受けることが第一歩です。

成功率を高める5つの条件
再生治療の結果を左右するのは、治療の種類だけではありません。
日本歯周病学会の再生療法ガイドラインでも示されているように、適切な症例選択と治療前後の管理が成功率に大きく影響します。長年の診療経験から、成功率を高めるために特に重要だと感じる5つの条件をお伝えします。
条件1:歯周基本治療が完了していること
再生療法は、歯周病の基本治療が終わってからでないと実施できません。
歯周病の原因であるプラーク(歯垢)や歯石を徹底的に除去し、歯肉を健康な状態に近づけてからでないと、再生療法の効果が発揮されないためです。「すぐに再生治療をしてほしい」というご要望をいただくこともありますが、基本治療を省略することはできません。土台を整えることが、再生の成否を決めます。
条件2:適切な症例であること
再生療法はすべての歯周病に適応できるわけではありません。
特に効果が期待できるのは、骨の欠損が「垂直性骨欠損(縦方向に深く溶けているタイプ)」の場合です。一方、広い範囲で水平に骨が溶けているケースや、歯槽骨の大部分を失っているような重症例では、再生療法の効果が限定的になることがあります。歯科用CTによる精密な診断が、適応判断に欠かせません。
条件3:患者さまのセルフケアが徹底されていること
これが最も重要な条件かもしれません。
どれだけ精度の高い再生治療を行っても、患者さまご自身の毎日の歯磨きが不十分であれば、再発のリスクが高まります。プラークコントロールが不十分な状態では、せっかく再生した組織が再び破壊されてしまいます。治療前から歯磨き指導を受け、正しいセルフケアを習慣化することが不可欠です。
条件4:禁煙していること(または禁煙に取り組んでいること)
喫煙は歯周病治療全般の大敵です。
タバコに含まれる成分は血流を悪化させ、組織の治癒能力を低下させます。再生療法においても、喫煙者は非喫煙者と比べて治療効果が低下する可能性があります。再生治療を検討されている方には、禁煙への取り組みを強くお勧めします。
条件5:治療後の定期メンテナンスを継続すること
再生治療は「終わり」ではなく「始まり」です。
治療後も定期的なメンテナンスを継続することで、再生した組織を長期間維持できます。歯周検査での経過観察、プロフェッショナルクリーニング、セルフケアの見直しを定期的に行うことが、再生治療の成果を守ることにつながります。

治療後のメンテナンスがなぜ重要なのか
再生治療後のメンテナンスを軽視する方が、残念ながら一定数いらっしゃいます。
歯周病は「治った」と感じた後も、油断すると再発します。人生のさまざまな局面——仕事のストレス、体調の変化、生活習慣の乱れ——によって、口の中の環境は変化します。そのタイミングで歯周炎が再燃することは珍しくありません。
当院の歯科衛生士は、予防の専門家として患者さまの生涯にわたるお口の健康を守る役割を担っています。メンテナンス中に初期の再発サインを素早く見つけ、適切なセルフケアとプロフェッショナルケアで病態を進行させないことが使命です。必要に応じて唾液検査も実施し、リスクをコントロールします。
「再生治療は、患者さまとの二人三脚で初めて成果が出るものです。」
治療後のメンテナンスを「面倒」と感じる気持ちはよくわかります。しかし、定期的なケアを続けることが、歯を長く守る最も確実な方法です。

当院の歯周病・再生治療へのアプローチ
長浜歯科医院では、歯周病学会認定医として精密な診断と誠実な治療提案を行っています。
歯科用CTを導入しており、歯や顎の状態を立体映像(3D)で把握することができます。再生療法の適応判断においても、CTによる精密な骨欠損の評価が重要な役割を果たします。また、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで、肉眼では確認しにくい部位の処置精度を高めています。
治療前には、お口の状態と今後の治療内容を患者さまのご希望に沿いながら丁寧にご説明します。保険診療を入り口として、必要に応じて自由診療の選択肢もご提案します。「痛くない」「削らない」といった耳障りのよい言葉より、正確な情報をストレートにお伝えすることを大切にしています。
治療が終わった後の予防・メンテナンスも、当院の重要な役目と考えています。定期的な歯磨き指導、歯石除去、歯のクリーニングを通じて、再生した組織を長期間守るサポートをいたします。
まとめ:歯周病の再生治療で大切なこと
歯周病の再生治療について、重要なポイントを整理します。
- 再生治療(エムドゲイン法・GTR法・リグロス)により、失われた歯周組織の回復が期待できます
- ただし「必ず再生する」わけではなく、適応症例の正確な診断が不可欠です
- 成功率を高める5つの条件(基本治療の完了・適切な症例・セルフケア・禁煙・定期メンテナンス)を満たすことが重要です
- 治療後の定期メンテナンスを継続することが、再生した組織を守る鍵です
- 「他院で抜歯と言われた」場合でも、精密な診査によって保存できる可能性があります
歯周病でお悩みの方、歯を残したいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
茨城県古河市の長浜歯科医院では、歯周病学会認定医による精密診断と、歯科用CTを活用した丁寧な治療を行っています。土曜日も16時半まで診療しておりますので、お気軽にご予約ください。

📍 長浜歯科医院
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著者情報

院長
ながはまみつのり
長浜 光徳
経歴
- 日本歯科大学生命歯学部 卒業
- 日本歯科大学付属病院
臨床研修医 修了 - 長浜歯科医院 院長継承
所属・資格
- 日本歯周病学会所属
日本歯周病学会認定医 - 日本口腔インプラント学会所属
- 日本顕微鏡歯科学会所属
役職
古河市上辺見小学校
学校医学校医 古河市上辺見保育園
園医古河市私立三田幼稚園
園医茨城県立古河中等教育学校
学校医