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- 2026-2-23
- CATEGORY予防
痛くないけど歯科の定期検診に行くべきなのだろうか
「痛いところはないけれど、歯医者に行くべきだろうか?」 そう迷っているうちに、数年が経過してしまう方は少なくありません。しかし、歯科先進国といわれるスウェーデンやアメリカでは、「歯医者は痛くなってから行く場所」ではなく「痛くならないために行く場所」という考え方が一般的です。
1. なぜ「痛くないのに」検診が必要なのか?
多くの人が抱く誤解の一つに、「痛みがない=健康である」というものがあります。しかし、歯科疾患の代表格である「むし歯」と「歯周病」には、恐ろしい共通点があります。それは、初期段階では自覚症状がほとんどないという点です。
むし歯の進行と沈黙
むし歯は、歯の表面の「エナメル質」が溶けることから始まります。エナメル質には神経が通っていないため、この段階で痛みを感じることはありません。痛みを感じるようになったときには、すでに神経に近い「象牙質」まで進行しており、最悪の場合は神経を抜く処置が必要になります。
歯周病:サイレント・キラー(静かなる殺し屋)
さらに深刻なのが歯周病です。歯ぐきの炎症から始まり、最終的には歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまう病気ですが、末期症状が出るまで痛みが出にくいのが特徴です。日本人が歯を失う原因の第1位は、実はむし歯ではなく歯周病です。
「痛み」は体が出す最終警告です。 定期検診は、この警告が出る前の微かなサインを見つけ出し、最小限の治療で食い止めるための「防衛策」なのです。
2. 定期検診で行われること:プロのメンテナンス
歯科検診で行われる内容は、単なる「掃除」ではありません。医学的根拠に基づいた「検査」と「予防処置」の組み合わせです。
① 口腔内検査とレントゲン
まずは視診でむし歯や歯ぐきの状態をチェックします。必要に応じてレントゲンを撮影し、肉眼では見えない歯の間のむし歯や、顎の骨の状態を確認します。
② 歯周病検査(プロービング)
「プローブ」という細い器具を使い、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)の深さを測ります。
- 1〜3mm: 健康
- 4mm以上: 歯周病の疑い・進行 この数値を継続的に記録することで、お口の健康状態の推移を客観的に把握できます。
③ プロフェッショナル・クリーニング(PMTC)
自分で行うブラッシングには限界があります。
- 歯石の除去: 歯垢(プラーク)が石灰化した「歯石」は、ブラッシングでは絶対に落ちません。スケーラーという専用器具で除去します。
- バイオフィルムの破壊: 歯の表面にこびりついた細菌の膜(バイオフィルム)を、専用のペーストと回転器具で磨き落とします。
④ ブラッシング指導(TBI)
実はこれが最も重要かもしれません。一人ひとりの歯並びや磨き方の癖に合わせて、最適なブラッシング方法を歯科衛生士がレクチャーします。「磨いている」と「磨けている」の差を埋める作業です。
3. 定期検診がもたらす「3つの大きなメリット」
定期検診に通うことは、単に歯を綺麗にする以上の価値を人生にもたらします。
メリット1:経済的な負担の軽減
「検診代がもったいない」と考える方もいますが、実は逆です。 数ヶ月に一度、数千円の検診代を払うのと、放置して数万円〜数十万円のインプラントや入れ歯の費用を払うのとでは、生涯にかかる歯科医療費に数倍の差が出ることが統計的に明らかになっています。
メリット2:全身疾患の予防
近年の研究で、「お口の健康は全身の健康の入り口」であることが証明されています。 歯周病菌が血管を通じて全身に回ることで、以下の疾患のリスクが高まることがわかっています。
- 糖尿病: 歯周病を治療すると血糖値が改善するという報告があります。
- 心疾患: 動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めます。
- 誤嚥性肺炎: 高齢者の死亡原因として非常に多い疾患です。
- 認知症: 自分の歯が多く残っている人ほど、認知症のリスクが低い傾向にあります。
メリット3:QOL(生活の質)の維持
「最後まで自分の歯でおいしく食べる」ことは、人生の幸福度に直結します。また、口臭の予防や、白く健康的な歯を維持することは、対人関係における自信(セルフエスティーム)にもつながります。
4. 理想的な頻度とタイミング
一般的には「1ヶ月〜6ヶ月に一度」の受診が推奨されます。
プロのクリーニングで除去した細菌(バイオフィルム)が再び成熟し、歯周組織に悪影響を及ぼし始めるのが約3ヶ月サイクルとなっています。 ただし、お口の状態(リスクの高さ)によって最適な頻度は異なります。
- 歯周病のリスクが高い人:1〜2ヶ月に一度
- セルフケアが完璧で安定している人:半年に一度
5. 「歯科医院選び」のポイント
長く通い続けるためには、自分に合った歯科医院を選ぶことが大切です。
- 説明が丁寧か: 現在の状態と、なぜこの処置が必要かを納得いくまで説明してくれるか。
- 予防に力を入れているか: 削る治療だけでなく、歯科衛生士によるメンテナンス体制が整っているか。
- 通いやすさ: 予約の取りやすさや立地など、ストレスなく通えるか。
最後に
80歳になったとき、自分の歯を20本以上残そうという「8020運動」があります。これを達成できるかどうかの分岐点は、40代・50代からの定期検診の習慣にあると言っても過言ではありません。
歯は一度削れば二度と再生しませんし、失えば二度と生えてきません。今のわずかな手間で、20年後、30年後の自分から「あの時通い始めてくれてありがとう」と感謝される。そんな未来のために、まずは次回の検診の予約を入れてみてはいかがでしょうか。
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どんな些細なことでも構いません。お口のお悩みは、古河市上辺見の長浜歯科医院にご相談ください。
私たちと一緒に、健康で美しい歯を守っていきましょう。
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