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  • 2026-2-22
  • CATEGORYナガハマキッズメンバー

口腔機能発達不全症 おくちぽかーんなお口の癖ありませんか?

「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」という言葉、歯科検診やクリニックのポスターで目にしたことがあるかもしれません。

「うちの子、いつも口がぽかんと開いている」「食べこぼしが多い気がする」……そんな些細な違和感の裏に隠れているのが、この疾患です。2018年に保険適用となった比較的新しい概念ですが、子どもの健やかな成長において、今や無視できない重要なキーワードとなっています。

歯科医師や歯科衛生士の視点から、この病態の正体、チェックポイント、そして家庭と歯科医院でできる対策を徹底的に
ご紹介いたします。


1. 口腔機能発達不全症とは何か?

簡単に言うと、「食べる」「話す」「呼吸する」といった口まわりの機能が、年齢相応に育っていない状態を指します。

以前は「歯並びが悪いのは遺伝だから仕方ない」と片付けられがちでした。しかし現代では、食生活の変化(柔らかい食べ物が増えたこと)や生活習慣の影響で、「歯を支える土台(顎の成長)と、それを動かす筋肉(口の機能)」が未発達な子どもが急増しています。

なぜ放置してはいけないのか?

お口の機能は、単に「見た目」の問題ではありません。

  • 全身の姿勢: 咀嚼(そがう)機能が弱いと、姿勢が悪くなる傾向があります。
  • 睡眠の質: 口呼吸になると、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まり、日中の集中力低下を招きます。
  • 将来の顔貌: 顎の発育が不十分だと、歯が並びきらずに将来的な抜歯矯正が必要になる可能性が高まります。

2. 【セルフチェック】我が子は大丈夫? 10のサイン

歯科医院を受診する前に、まずは普段のお子様の様子を観察してみてください。以下の項目に1つでも当てはまる場合、口腔機能発達不全症の可能性があります。

  1. 口をいつも開けている(口ぽかん)
  2. 食事中、クチャクチャと音を立てる
  3. 食べこぼしが多い、または飲み込む時に舌を突き出す
  4. 硬いものを避ける、いつまでも口の中に食べ物が残っている
  5. 滑舌が悪い(特にサ行、タ行、ラ行など)
  6. いびきをかく、または寝相が極端に悪い
  7. 姿勢が猫背で、顎が前に出ている
  8. 上唇が「富士山型」になっていて、めくれている
  9. 歯ぎしりをする
  10. 指しゃぶりが長く続いている(または現在もしている)

3. 歯科医院で行う検査と診断

「うちの子、怪しいかも?」と思ったら、まずは歯科医院へ相談しましょう。専門的な視点から、以下のような検査が行われます。

・咀嚼機能・嚥下機能の評価

実際に何かを食べてもらったり、お水を飲んでもらったりして、舌の動きや唇の閉じ方を確認します。

・口腔粘膜・形態のチェック

  • 舌小帯(ぜつしょうたい): 舌の裏のヒモが短くないか。
  • 口蓋(こうがい): 喉の奥や上あごの形が狭くなっていないか。

・口腔筋圧測定

専用の機器(リップルくんなど)を使って、唇の閉じる力(口輪筋)を数値化します。これにより、「なんとなく弱い」ではなく、客観的なデータとして現状を把握できます。


4. 歯科医院でのアプローチ:MFT(口腔筋機能療法)

診断がついた場合、多くの歯科医院ではMFT(Myofunctional Therapy)というトレーニングを行います。
これは「お口の筋トレ」です。

  • スポットの練習: 舌の正しい定位置(上あごのポコッとした部分)を覚える。
  • あいうべ体操: 唇と舌の可動域を広げる。
  • フーセンガムトレーニング: 噛む力と舌でガムを丸める力を養う。
  • ボタン牽引: 唇の力を鍛える。

これらは一度やれば治るものではありません。歯科医院でプロの指導を受け「家庭で習慣化すること」が何よりの近道です。


5. 家庭で今日からできる「お口育て」のポイント

歯科医院に通うだけでなく、日常生活の中に「お口の成長」を促す仕掛けを作りましょう。

食生活の工夫

  • 前歯で「かじり取る」: スティック野菜やリンゴの丸かじりなど、前歯を使うメニューを増やしましょう。前歯を使うことで、脳への刺激と顎の発育が促されます。
  • 足の裏を床につける: 食事中、足がぶらぶらしていませんか?足が地についていないと、しっかり噛む力が入りません。足台を置くなどして、踏ん張れる環境を作ってください。
  • 水分で流し込まない: 食べ物が口にあるうちに飲み物で流し込む癖がつくと、咀嚼機能が育ちません。

遊びの中で鍛える

  • シャボン玉・吹き戻し: 息を「吹く」動作は、唇の筋肉を鍛える絶好の遊びです。
  • 風船バレー: 上を向いて風船を追う動きは、口を閉じ、鼻呼吸を促す効果があります。

6.早期発見のメリット

「まだ小さいから、大きくなれば自然に治るだろう」 そう思われるかもしれません。しかし、口腔機能の発達のピークは
5歳〜12歳頃(混合歯列期)と言われています。

この時期に適切なアプローチを行うことで、以下の大きなメリットが得られます。

  1. 矯正治療の負担軽減: 土台である顎が正しく育てば、将来的に高額な矯正治療が必要なくなったり、期間が短縮されたりします。
  2. 顔つきの改善: 鼻呼吸が定着すると、凛とした引き締まった表情になります(アデノイド顔貌の予防)。
  3. 生涯の健康: 正しく噛めることは、大人になってからの歯周病予防や全身疾患の予防に直結します。

お口は「体への入り口」

口腔機能発達不全症は、決して怖い病気ではありません。お子様の「育つ力」を少しだけ手助けしてあげるための、前向きなステップです。

「うちの子、食べ方が気になるな」「いつも口が開いているな」という些細な気づきが、お子様の未来の健康を守る第一歩になります。

もし少しでも不安があれば、まずはかかりつけの歯科医院で「口腔機能のチェックをお願いします」と伝えてみてください。歯を削る治療ではなく、「正しく育てる治療」がそこから始まります。

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どんな些細なことでも構いません。お口のお悩みは、古河市上辺見の長浜歯科医院にご相談ください。
私たちと一緒に、健康で美しい歯を守っていきましょう。

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