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  • 2025-7-28
  • CATEGORY予防

筋肉の働きと顎の構造 お口の仕組みと働き

はじめに

下顎骨の運動は、咀嚼筋と呼ばれる手足にある筋と同じ骨格筋である筋肉が主に働きます。この筋肉は円筒状で横紋を持つ筋線維 (きんせんい)から構成され、随意に動かすことが出来る筋です。下あごを上あごに対して上・下したり水平に移動したりすることによって、歯が食べ物をかみ切ったり、すりつぶしたりすることが出来るのです。この他に口腔系には表情を作る顔面筋(表情筋)と咀嚼や嚥下に働く口腔、咽頭にある舌筋や咽頭筋群、さらに頸部にある舌骨筋群があります。

咀嚼筋 (三叉神経支配)と表情筋(顔面神経)

咀嚼筋の運動を咀嚼運動あるいは顎運動と呼びます。咀嚼筋では歯を食いしばった時に顎の外側で硬くなる筋肉を「咬筋」と呼び、硬い食べ物をかみ砕くときに働きます。こめかみには下顎を引き上げ(閉口)や顎を後方に引く時に働く扇形の「側頭筋」があります(図1)

さらに下顎の内側には内側翼突筋があり咬筋や側頭筋と協同して働きます。顎を前に突き出すのは咀嚼筋の中で最も小さい外側翼突筋と呼ばれる筋です(図2)。開口の時や下顎の緊張に働く筋です。顎を開ける時に咀嚼筋の力を抜くと下顎の重さにより開口します。大きく口を開いて食べ物をとらえる時には、舌骨上筋が主に働き、この時に外側翼突筋は顎を開けやすいように前方移動します(図3)。また、食べ物を口唇でとらえたり、咀嚼している時に食塊を口の奥のほうに押し込むのに表情筋(顔面神経支配)の一部がはたらきます。この筋は名前の通り、顔の表情をつくる筋です(図3)

表情筋は顔面の表情に関係する筋であり、皮膚の直下ある薄い筋(皮膚に付着していることから皮筋と言われている)で感情を顔面にあらわすことができます。頭皮、眼、鼻、耳、口の周り、頬にあり、上唇、下唇、さらに頬の運動に関係します。特に口輪筋と頬筋は唇と頬を閉じことから入れ歯を保持したり、食べ物が口からこぼれないようにし、食物が挟まっている時には奥の方に押し出すような働きもします(図4、図5)

咀嚼筋の筋肉にはミトコンドリアと呼ばれるエネルギーを産生する工場が筋線維の間に他の骨格筋と比べ、ぎっしりと詰まっています(図6)。そのため持続性の運動を可能にするのです。しかし、食べ物をかまなくなると筋肉も衰えてきます。また筋線維が細くなったり脂肪変性が起こったりして筋力の低下を引き起こすようになり顎の変形や吸収も加わり、「かむ」という動作はさらに衰えます。このため、「かむ」という刺激が脳に伝わりにくくなり、脳の働きにも影響してくるのです(図7)

日本歯科大学生命歯学部 解剖学第一講座 教授 佐藤 巌

顎の構造

上顎は上顎骨体と4つの突起からなる複雑な構造をしています。歯が植立しているのは 歯槽突起の部分になります。上顎骨体 (じょうがくこつたい)には空洞を持つ副鼻腔 (ふくびくう) の一つである「上顎洞 (じょうがくどう) 」があります。このため上顎骨は含気骨とも呼ばれます。この上顎洞の底に近接している臼歯部 (きゅうしぶ)の歯根(根尖:こんせん)が空洞に突出していることからむし歯菌が上顎洞に波及する危険性があります(図1 )

顎の骨は成長とともに変化しますが、乳歯が生えて永久歯に生え変わる頃に顎の骨は著しく変わります。下顎骨に永久歯が生えるスペースを作りながら伸び、同時にあごを動かす筋(咀嚼筋:そしゃくきん)や舌の発達により骨の添加や吸収が行われ下顎骨が大人の形になっていきます(図2)。歯が失われる(老化による場合に限らず)とあごの骨に歯が植立している部分(歯槽:しそう)から吸収が起こり、関節を作っている骨や下あご形も著しく変化してしまい、この結果、顎のかみ合わせにまで影響し、そのまま放置すると顔貌まで変化してしまいます(図3)

顎関節と筋のしくみ

頭部では顎関節(がくかんせつ)と呼ばれる関節があります。これは下顎骨にある下顎頭 (かがくとう) と側頭骨(そくとうこつ)にある下顎窩(かがくか)と前にある関節結節で顎関節(がくかんせつ)を構成します。2つの骨の間にはクッションの働きをする関節円板(かんせつえんばん)が滑液とともに存在しています。下顎骨を動かす筋は、閉顎に働く咀嚼筋(咬筋:こうきん)、側頭筋、内側翼突筋(ないそくよくとつきん)、外側翼突筋(がそくそくよくとつきん)、開口に働く舌骨筋群があります。下顎骨にはこれらの筋が付着しており、顎運動を行います。咀嚼は個人差がありますが、リズムパターンをもち下顎運動を行います。このリズムが狂うと、下顎頭や関節円板には大きな力がかかり変形やずれが生じ、摩耗や吸収が起こることがあります。ひどくなると疼痛や雑音、咀嚼筋が緊張して開口障害が起こり、顎関節症となります(図4, 5)

図7-d、e

日本歯科大学生命歯学部 解剖学第一講座 教授 佐藤 巌

日本歯科医師会https://www.jda.or.jp/park/function/index04.html 

       https://www.jda.or.jp/park/function/index02.html

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