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  • 2024-10-28
  • CATEGORY歯周病

歯周病の治療Q&A①

古河市上辺見の長浜歯科医院です。

歯周病の治療についてです。

歯周病の治療

何回も歯磨き指導を受けているのですが、ある程度磨けている(スコアが20%くらいだと言われました)のにもっと丁寧に磨くように、といわれています。自分でもこれくらいが限界だと思いますし、自分で磨くよりも治療をしていただいた方が早く治るのではないでしょうか?

歯周病の治療で最も大事なのは、歯科医院での処置(歯石の除去や手術)ではなく、日々歯に付着してしまうプラーク(歯垢)を、日常のブラッシングで、自分でしっかり除去することなのです。実は、「ブラッシング」というプラークを除去する行為は、歯周病治療の中心なのです。歯科医院で毎日プラークを除去してもらうのは無理ですので、患者さん自身が、正しいブラッシング方法を習得し、日常的に治療の一環としてプラークを除去する必要があります。一般的にはプラークコントロールレコードというスコアが20%未満になることを目指し、それが達成できてから歯石除去等の治療を行いますが、歯周病の程度、リスク、ブラッシングの状況等に応じて、目安の値(目標)は異なります。スコアがなかなか落ちない方は、多くの場合、歯間ブラシやフロスを毎日取り入れることで、またスコアが下がってくることが期待できます。
食事療法で糖尿病の悪化を防ぐのと同様に、患者さん自身によるブラッシングで歯周病の悪化を防ぎ、治癒に導きます。それが十分できてからでないと、残念ながら歯科医院での処置はあまり効果が出ないということになります。

歯ぐきの検査をするときや歯石を取るときにチクチクと痛いのですが、どうしてでしょうか。

歯ぐきの検査では、歯と歯肉の隙間に器具を挿入し溝の深さを測ることで、歯周病の状態を調べます。その際に、器具の先端が炎症を起こして敏感になっている歯肉に触れると違和感や痛みを感じてしまうことがあります。また歯肉に接している歯石を取り除く時にも、器具の先端が炎症を起こしている歯肉に触れるので違和感や痛みを感じることがあるのです。
痛みが強いようであれば、麻酔(スプレー式麻酔、注射式麻酔など)を用いる方法もありますので、遠慮なく歯科医師に相談して下さい。

歯石はどれくらいおきに歯科医院にとりに行ったらいいのでしょうか

通常は1年に3回~4回が良いと言われています。
実は、適切な歯磨きができていれば本来は歯石は付かないのですが、歯磨きの指導を受けても時間がたてば、その記憶が曖昧になり、歯磨きが疎かになりやすいのも事実です。また、歯石の付きやすさにも個人差があります。
かかりつけの歯科医師(歯科医院)を決めて、歯石のつきやすさを継続して診てもらえば、どのくらいの期間で定期健診を受ければよいか教えてもらえます。

歯石を取るときにレーザーを使うと痛くないと聞いたのですが、本当でしょうか?

歯石の中には歯の周囲のポケット深くまで入り込んでいるものがあります。その場合は普通、麻酔して歯石を取る必要がありますが、レーザーを用いると麻酔が少量ですむ、あるいは必要ない場合があります。またレーザー以外にも歯石を取る器具はいくつもあります。いずれの器具を用いても痛くなく歯石を取ることは可能でしょう。

検査の時にエックス線写真を10枚以上撮影したのですがそんなに枚数が必要なのでしょうか?

エックス線写真検査は、口内法と呼ばれる小さい部分を撮影する方法とパノラマエックス線写真と呼ばれる大きく1枚で撮影する方法とがあります。前者は、1本1本の歯や歯周組織(骨)の状態を詳細に知ることができる方法で、上下左右と前歯と奥歯をそれぞれ撮影しますので、10~14枚撮影することになります。後者は、顎関節を含めた上下の顎の骨の状態まで把握できます。被爆量についてはどちらの方法も問題はありません。

歯ぐきが腫れたときに歯科医院へ行くと、ポケットといわれる部分を洗って薬をくれます。それで腫れは治るのですが、数ヶ月たつとまた腫れてしまいます。どうしてでしょうか?

歯周ポケットは深くなると歯ブラシが届きにくく、ポケットの中の細菌を自分で清掃することは困難です。そこで歯科医院ではポケットの中を洗うことと抗生物質などの飲み薬で症状は軽減させます。
ところが、ポケットの中にはまだ細菌を含んでいる歯石が歯の根の部分に付着したまま残っています。これを放置すると歯周ポケットの中に細菌が繁殖することになり、炎症が進行するので、歯肉(歯ぐき)が再び腫れてくるのです。

入れ歯のばねがかかっている歯がぐらぐらしてきたので、歯科医院に行ったら歯の周りの骨がなくなったと言われました。これも歯周病のせいでしょうか。

入れ歯のばねがかかっている歯は他の歯よりも負担が大きいので、入れ歯が合わない状態で長い間使用していると、ばねがかかっている歯に横揺れの力がかかり続け、その結果、歯を支えている骨が吸収されることがあります。また、ばねのかかっている歯は、プラークがつきやすいことやかみ合わせの負担が過度にかかることから、歯周病の進行リスクが高くなり、もともと歯周病がある人の場合はさらに骨の吸収が進行します。

自分の歯を残してもらいたいので歯科医院に行ったのですが、抜いた方が良いと言われました。歯周病の治療をしても自分の歯が残らないのでしょうか。

歯を残してもらうために歯科にかかったのに、抜くことを勧められてがっかりされたことでしょう。歯周病の治療によって、歯肉(歯ぐき)の炎症をほとんどなくすことができれば、歯周病の進行はほぼ止まります。ところが、来院していただいた時点で、歯周病が進行しすぎていて歯を支える中心となる骨が少なくなっている、あるいは全くなくなっている場合には、治療をしても往々にして歯の動揺(グラグラ)が残り、しっかりと噛むことができませんし、自然に歯が抜け落ちてしまうこともあります。また、動揺する歯には歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の細菌のたまり場)が再発しやすく、集まった細菌が血の中に入り込んで全身疾患(生活習慣病など)に悪影響を与えてしまう危険性も大きいのです。担当の先生は全身の健康まで見通して歯を残すことが難しいと診断し、あえて抜くことを勧めてくださっているようにお見受けします。どうか今後とも健康生活のパートナーとしておつきあいいただけたら幸いです。

重度の歯周病にかかっていると診断されました。早期に抜いた方が良いといわれたのですが、なんとか歯を残せないのでしょうか。

歯周病が進行しすぎたために残すことが難しくなった歯を、無理していつまでも残しておくと、隣の歯を支えている骨に悪影響が出たり、抜く時期を引き伸ばした歯を抜歯した後に、土手の骨の形が悪くなって、その後のインプラント治療や、入れ歯治療に不利になります。また、骨髄炎という顎の骨全体の炎症を生じることもあるので注意が必要です。歯を残せる可能性が本当にないのかを確認したい場合は、(同じく抜歯が必要と言われる可能性は高いですが)歯周病専門医に相談することも良いでしょう。

歯周病の治療で歯石をとったら歯ぐきが下がってすき間が開いてきました。それに食べ物がはさまったり、息が抜けてしゃべりにくくなったりしています。どうしてでしょうか。またどうしたらいいのでしょうか。

歯石を取った後に歯肉(歯ぐき)が下がったのは、歯の間を塞いでいた歯石を除去したことや、炎症がおさまり歯肉の腫れがひいたことが理由です。それは、ブラッシングや歯科医院での治療の効果が出てきている状態と言えます。しかし、すき間が開くと、結果的に食べ物がはさまりやすくなったり、息が抜けて話しにくくなるのも事実です。食べ物がはさまるのはある程度は加齢による自然なものといえますが、挟まったままですと、これが原因でプラークが蓄積して歯周病が再発してしまいますので、きちんと歯ブラシや歯間ブラシで挟まったものと同時にプラークを除去しなくてはなりません。また、息が抜けるのはある程度仕方ないことといえますが、このような症状が気になり、無くしたいのであれば、すき間の開いた歯にそれぞれ金属やセラミック(白い歯)のかぶせ物をすることにより対処できます。しかしこの場合、歯を削る必要がありますので、歯科医師によく相談してください。

日本歯周病学会引用https://www.perio.jp/qa/treatment/

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