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- 2025-4-21
- CATEGORYむし歯予防
こどもたちの口と歯の質問箱 <小学生低学年②>
こんにちは。
古河市上辺見の歯医者【長浜歯科医院】です。
今回は小学校低学年の口と歯の疑問の後半をQ&Aでご紹介します。
食べ物・食べ方
- Q.歯みがきガムやシュガーレスガムを食べるとむし歯になりませんか?
A.歯みがきガムやシュガーレスガムを食べるだけでは、歯の表面にできたプラークなどは除去できませんので、しっかりと歯みがきをすることが大切です。ガムによるむし歯予防効果の1つはガムを長い時間咬み続けることで、唾液がたくさん出て、口の中が洗い流されるのでむし歯が作られにくい環境になります。また、そのようなガムには砂糖の代わりに代用甘味料が使われていて、むし歯原因菌が砂糖と違い利用できないため、歯を溶かす酸を作りにくいことから予防効果は期待できます。その代表がキシリトールです。ただし、強い甘みがあるため、子どもたちが甘いものだけを欲しがることのないよう、上手に利用することが大切です。 - Q.キシリトールはむし歯になりませんか?
A.むし歯になりにくいようです。むし歯の原因となる細菌が、歯垢をつくり、歯を溶かす酸をつくることを阻止できるからです。また、細菌の増殖を抑える作用もあります。このように砂糖の代わりとなる代用甘味料はキシリトール以外にもエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、パラチニットなどの糖アルコール、パラチノース、アスパルテーム、ステビオシド、スクラロースなどいろいろあり、むし歯予防だけでなく糖尿病の予防、ダイエットにも利用されています。
外傷
- Q.歯をぶつけて痛い時はどうすればいいですか?
A.まず、その歯を安静にすることが大切ですが、症状によっては歯科医院で固定することや抜歯が必要になる場合もあります。固い物をかまないようにしたり、刺激を与えないようにすると同時に、なるべく早く歯科医院を受診し、よく診査してもらうことが必要です。 - Q.歯をぶつけて唇から血が出た時は、歯医者さんに行ったほうがいいですか?
A.できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。傷が浅ければ、消毒だけでよく、腫れもあまりありませんが、傷が深い時は、傷口から感染して化膿したりすることもあります。また、歯をぶつけているので、現在歯に痛みはなくても後々に症状が出てくる可能性があります。出血箇所から唇の傷だけのように見えることもありますが。歯をぶつけていると歯にも何か影響がある場合があります(かけたり、ヒビが入っているなど)。エックス線写真での確認が必要な場合もあります。正確な診断による適切な処置を受けるようにしましょう。 - Q.歯が抜けた時は何を食べればいいですか ? また歯ブラシはどうすればいいですか?
A.歯が抜けた当日は、極端に固いもの、すっぱい、しょっぱいなどの刺激の強い飲食物をさければ、あとは普通の食事でいいでしょう。歯磨きは抜けた場所に毛先が当たらないように注意しましょう。軽くうがいでかまいません、抜けた場所(歯科で抜いた時も一緒です)に歯ブラシをあてると出血しますし、血が気になって何回もうがいをすると、さらに止まらなくなります。当日は、その部分に刺激がないように安静にしてください(舌や指で触らない)。出血したときはきれいなガーゼをたたんで、歯が抜けた所にあてて5~10分ほど咬んでいると止まります。歯の根の一部などが残っていると、出血や痛みが続くことがあります。その場合は歯科医院にて診てもらいましょう。
歯の萌出と歯並び・かみ合わせ
- Q.上の前歯が生えてきましたが、変な形をしています。これは何でしょうか?
A.過剰歯と言って、余分な歯です。この上に本来の歯があることが多く、過剰歯を抜歯すると本来の永久歯がちゃんと生えてきます。なかには永久歯が異常な位置にあることもありますので、かかりつけの歯科医院でエックス線写真などを撮影して、定期的に診てもらいましょう。 - Q.大人の歯が生えてきたのに、乳歯がまだ抜けません。
A.なんらかの理由で、乳歯の根がうまく吸収できなかったのでしょう。永久歯が生えてきているのに、乳歯が抜けていない場合は、早く抜歯してあげることで、歯並びの不正を防ぐことができる場合がありますので、早めにかかりつけ歯科医院を受診して下さい。 - Q.歯並びが悪いといわれました。何か体に悪いことがありますか?
A.重症の場合は、かむ力が弱くなったり、食事がよくとれなくなったりして、消化不良、胃腸障害をおこす可能性があります。また、噛み合わせが左右均等でないことが原因で、顎(あご)の関節に影響が出ることもあります。そうなると、体全体の発育に影響を与えることになります。その他、発音障害が生じたり、むし歯や歯周病になりやすくなったりします。また、8020達成者(80歳まで20本の歯がある方)はきれいな歯並びをしていることからも、歯並びは全身の健康と深く関わっていると考えられています。成長期に一部分の歯のかみ合わせが交叉しているため、骨の成長に影響する場合は、顎の変形などが起きないように早期の矯正治療をすることがあります。 - Q.歯並びをよくすると、スポーツが上手になりますか?A.一般に、歯並びが良いとそれだけ、上下の歯のかむ面積が大きくなり、かむ力も大きくなります。かむ力が増せば、強くくいしばることができ、体全体の力もより多く入るようになります。力を入れなければならないスポーツでは、間接的に運動能力が向上する可能性があると考えられます。
- Q.前歯がかみ合わず、そこに舌を入れて遊ぶので歯並びが悪くなってきたようです。
A.子どもの前歯が抜けて、生えてくるまでの間に、その隙間に舌を入れて遊ぶ子どもを見かけます。そのままそのくせが残ると、前歯がかみ合わなくなります。また、もともとつばを飲む時に舌で前歯を押すくせのある子にも見られます。気をつけるだけで歯並びがよくなることもありますが、一度小児歯科または矯正歯科の専門医にご相談ください。それ以外にも、鉛筆やお箸を噛むくせがある、頬杖をつくなどでも歯並びに影響がでます。 - Q.生えてきた上の前歯がスキッパになっています。矯正したほうがいいでしょうか?
A.生え始めの歯はハの字に開いて生えてくることが多く「みにくいアヒルの子の時代」と言われます。そのとなりの歯が生え、さらに犬歯が生えるころになると自然に閉じることが多いので、そのまま様子をみます。しかし、隣の歯が後ろに生えてきたり、犬歯が八重歯になって生えてくる場合は、隙間は自然に閉じないので、治療が必要になります。 - Q.下の前歯がどんどん長くなってきて、少しぐらぐらしているようです。歯科医院へ行ったほうがよいですか?
A.下の前歯が上の前歯に強く当たることにより、歯ぐきが下がっていきます。ひどくなると、しみたり、歯がぐらぐらします。一本だけ反対になっている歯に荷重がかかり、図のような歯ぐきになっている場合に起こることが多いので、かみ合わせの治療を行います。
全身疾患関連
- Q.口の中がくさい時はどうすればいいですか?
A.口臭には、だれにでもある生理的口臭(早朝時、緊張時の口臭)以外に、飲食物による口臭(コーヒー、にんにく等)、病的口臭(重症なむし歯、歯周病などの口の中の病気、消化器、呼吸器、鼻咽腔疾患が原因となるもの、口腔内乾燥症等)があります。病的口臭の場合は、原因疾患を治療することが必要です。それ以外の口臭では、原則としては、口腔内を清潔にしておくことが大切で、歯みがきを十分にすることです。細菌を除去し、くさい原因となる物質を洗い流してくれるからです。また、ガムを噛んだり、洗口剤や口臭予防剤を使用するのもいいでしょう。中には、まだ、胃腸の発達が未熟なために、刺激の強い食物をうまく消化できないこともあります。香辛料が強いような食べ物は控えるなど工夫してみてください。 - Q.奥に生えてきた歯が茶色くて、すでにむし歯のようにみえます。治療が必要ですか?
A.歯が石灰化する時期に何らかの影響で、うまく石灰化できなかった「エナメル質形成不全」といわれる歯です。茶色いからといってすぐに削ってしまわず、フッ化物を塗って歯の質を強くし、再石灰化を期待したり、セメントやプラスチックで覆うなどの処置をします。まずは小児歯科専門医がいる歯科医院を受診してご相談ください。エナメル質形成不全は同じ時期に石灰化する歯に共通して見られます。前歯と6歳臼歯は同じ時期に石灰化するので、同じように形成不全が見られることが多くあります。
日本小児歯科学会https://www.jspd.or.jp/question/lower_grade/
古河市上辺見【歯周病】なら長浜歯科医院